大使館職員といっても、実情は様々な雇用条件の人達が働いており、それによって年収もピンキリです。
日本にある世界各国の大使館(たとえば東京にあるアメリカ大使館)の現地採用職員として働くのか、日本大使館の職員として働くのかによっても違ってきますし、日本大使館で働く場合には、日本で採用されるのか、現地採用となるのかによっても違ってきます。
それぞれのケースごとに説明していきますので、参考にしてみてください。
在日大使館の現地採用職員
日本にある外国の大使館で働く場合、それほど給料はよくありません。昔は終身雇用で収入も高い仕事だったのですが、年々、採用条件が悪くなっており、今は1〜3年の短期契約で、給料も月収20〜30万円ぐらいがいいところです。
年金や健康保険はカバーされていないので、自分で国民健康保険、国民年金に加入する必要があります。もちろん保険料は全額自己負担です。そう考えると、条件面は決してよろしくありません。
これは日本の法律で決まっていることらしいので、仕方がありません。
また、そもそもの話として、今はフルタイムの求人も少なくなってきました。週3日勤務といったパートタイムの仕事が多く、結婚前に英語を活かしてバリバリ働いていたという元キャリアウーマンの主婦が、子供を育てながら職員として働くといったケースが多くなっています。
日本大使館の職員
日本大使館の職員というのは、外務省&各省庁からの出向者、および外交官で構成されているので、国家公務員採用試験1種もしくは2種に合格するのが条件となります。
国家公務員なので、年収はいいのですが、そもそものハードルが高いですね(;^_^
外務省在外公館派遣員、専門調査員という、外務省に採用されて、世界各国の日本大使館に職員として派遣されるという制度もあります。
給料は月給24〜30万円程度。家賃は全額補助で、運転手付きで車も用意されるので、高収入の部類に入ると思いますが、試験があり、よほど優秀な人でないと、合格するのは難しいです。
国際政治や経済を研究している大学院生が、フィールドワークを兼ねて応募するといったケースが多いようです。
在外日本大使館の現地採用
日本大使館では、現地採用で職員を募集していることがあります。
例えば、下記のページではバンコクにある日本大使館で事務補助員のアルバイトを募集しています。
http://www.th.emb-japan.go.jp/jp/news/recruitment_consular.htm
こういった現地採用の場合、収入は現地の相場に合わせてとなるので、上記の例だとバンコクの類似している職種の平均年収をベースに算出されます。(タイの平均年収は日本の数分の一なので、日本人からみたら少ない金額となります。)
大使館職員の年収は低い
結論としていえば、外交官のようなトップエリートでなければ、大使館職員の年収は低いと言えます。
業務内容に関しても、単純作業が主で、それほどやりがいを感じられるものではないので、仮にイギリスという国が好きで、イギリス大使館で働きたいと考えているのであれば、イギリス企業と取引があるメーカーとか、イギリスへの出張が多い商社といったように、民間会社への就職を考えたほうがいいです。
このほうがより高い年収を確保出来ますし、仕事も面白いので、やりがいを持って働くことが出来ます。