- 大使館に採用されるには、どうすればいいのか?
- どんな人が大使館の職員として採用されるのか?
こんな疑問を持つ人のために、在日大使館の現地スタッフとして採用されるための条件をまとめてみました。絶対的な基準ではありませんが、一つの指針として参考にして頂ければと思います。
1:語学
日本にあるといっても、大使館のなかでは、その国の言語が公用語となります。そのため、業務を遂行出来るだけの語学力を持っていることは採用時における絶対条件となります。
語学に関して補足すると、現地語にプラスして、英語が出来ることに越したことはありません。世界共通語として、使う機会が予想されるからです。
そして、これが重要なのですが、日本語をキチンと話せることも必須条件です。ここでいう『キチンと』というのは、仕事の場で支障なく使えるということ、つまり、敬語がしっかり出来るということです。
帰国子女の人のなかには、日本語があやふやだったり、敬語が使えない人がいますが、こういった人が採用される可能性は低いと考えてください。日本にいる以上、取引先等、仕事の場で日本人と接する機会は避けられません。そこで、言葉遣いがおかしかったら問題です。
現地語が出来ればそれでいいと考えている人も少なくありませんが、これは大きな誤解ですので、注意してください。
2:コミュニケーションスキル
仕事を遂行するうえで、職場の同僚・上司、顧客と意思疎通を図ることが出来るコミュニケーション能力は必須です。加えて、大使館では、文化背景・考え方が違う人達と働くことになるため、よりレベルの高いコミュニケーション能力が求められます。
また、日本と違って、自分から積極的に行動する人、意見を言える人が求められます。奥ゆかしい人、おとなしい人が働くのはちょっと難しいです。(外国人も決して嫌いではないのですが、ビジネスマンとしては、どうしても低く見られがちです。)
3:環境適応力
大使館内は外国であり、日本にあるといっても、違う国で働くようなものです。日本の職場とは違う雰囲気のなかで働くことになるため、環境に対する適応力がない人だと厳しいです。
性格的には、物怖じせず、何事にも前向きに取り組める人、好奇心旺盛な人のほうが適正があると言えます。
4:事務処理能力
当たり前の話ですが、仕事をこなす実務能力も必要です。現地採用スタッフの場合、事務職、もしくはその国の企業の日本に売り込む営業職のいずれかになる可能性が高いのですが、前者であれば事務処理能力、後者であれば営業スキルが必須となります。
5:運
ここまで採用の条件として、色々なことを書いてきてなんなのですが、大使館で働けるかどうかというのは運が大きな要素となってきます。
どの国の大使館であっても、現地スタッフの採用枠というのは僅かであり、求人が頻繁に発生するわけではありません。規模が最も大きいアメリカ大使館であっても、年間10名を超えるかどうかといったレベルでしょう。
しかしながら、大使館職員というのは人気の職業なので、求人が発生した時は応募が殺到します。一人の募集枠に100人近くの応募があることも珍しくありません。
また、一般公開されず、人づてやコネで採用が決まることもあり、こういったことを含めても運次第という側面があります。
強いて言えば、大使館との接点を常日頃から持っておくことが、運を呼び寄せる方法と言えると思います。大使館主催のイベントに参加して、職員と顔馴染みになったりすることで、人脈を作っておくことが重要です。